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別府温泉でサイコーの短編映画プロジェクトが始動!

まほの別府ブルーバード劇場日記

 昨年からの1年、ミニシアターはどこも客足が減って大変な日々が続きました。私がお手伝いしている別府ブルーバード劇場も例年以上に客足が遠のいて、今年は岡村照館長が90歳の卒寿を迎える記念の年なのに大きなパーティーもできず本当に苦しい気持ちでした。そんな中、別府ブルーバード劇場を愛する監督の皆さんと最高の企画が立ち上がりました! 動き出したばかりのプロジェクトの様子をお届けします。(文・森田真帆)

5年ぶりに一歩が踏み出された短編企画

ブルーバード劇場
まだまだ苦しい時期が続くコロナ禍のブルーバード。

 実は別府ブルーバード劇場を手伝い始めたときから、ずっと私がやってみたかった企画がありました。それは、別府温泉を舞台にした短編映画を作る! ということ。昔、私がまだまだ若くてぴちぴちだった頃、下北沢にあるシネマ下北沢という小さな小さな映画館で行われていたイベント企画刑事(でか)まつり。聞いたことがない方もいるかもしれませんが、黒沢清監督や井口昇監督、俳優では寺島進遠藤憲一など豪華な監督と俳優陣が集まって、いくつかの条件のもとで、刑事物の短編映画を作るというプロジェクトでした。シネマ下北沢でしか観られないというスペシャル感と、才能あふれる監督たちが作り出す超オリジナル短編の世界観が本当に面白くて、劇場に足繁く通っていました。その頃のドキドキやワクワクを思い出しながら、かつて下北沢で観たように、別府ブルーバード劇場でしか観られない映画があればいいなと思い、別府温泉を舞台にした短編映画の企画が始まりました。

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観光客の皆さんにも忘れられない映画体験を!

ブルーバード劇場
会見には照館長も長野市長も出席!

 別府ブルーバード劇場があるのは大分県別府市。九州屈指の温泉地で湧出量日本1位を誇るのが別府温泉(出典:別府市役所)。泉質の異なる8つの温泉地からなり、温泉好きに大人気の観光名所です。コロナ禍の前はたくさんの観光客が来ていました。観光客の方々は、別府ブルーバード劇場の前を通ると立ち止まって、「なんか昭和っぽい映画館ですね」と言ってくれます。でも悲しいのは、そんな方々は観光のプランがたくさん詰まっているから、どこでも観られる映画を2時間使って観るのはちょっと、と泣く泣く映画をあきらめることが多いのです。

 そこで考えたのが、短編映画を流すこと。通常の映画と映画の合間の時間を使って、15分ほどの短編を上映する。その短編を観ることが、別府に来た素敵な思い出になるんじゃないかと思っています。しかも、内容は有名な監督たちが別府で撮影したオリジナルストーリー! そして短編撮影の条件は、別府にある地元温泉で撮影すること。ワンコインで入れる地元の共同温泉は昔からの大切な場所です。そんな素敵な場所が映る短編を、レトロな雰囲気が残る別府グルーバード劇場で観ることで、昭和の香りを楽しみながら大切な思い出にしてもらいたいのです。

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トップバッターは名監督・白石和彌!

ブルーバード劇場
白石和彌監督が別府でロケハン中!

 熱い思いがたくさん詰まった短編映画企画。リレー方式で決まっていく監督のトップバッターは、8月20日に最新作『孤狼の血 LEVEL2』が公開予定で、先日仮面ライダー生誕50周年を記念して、シリーズの金字塔作品として知られる「仮面ライダーBLACK」のリブート版も担当することが発表された、今をときめく白石和彌監督! 一昨年の別府ブルーバード映画祭にも参加いただき、コロナ禍の劇場を「大丈夫ですか?」といつも声を掛けてくださっていた監督に、今回の短編プロジェクトのことをお伝えすると、二つ返事で「OK!」と言ってくれました

 「さまざまな時代の中で、たった1人で小さな映画館を守り抜いてきた岡村館長には感謝しかない。コロナ禍で元気のなくなった別府の町、そして映画館のために僕にできることがあるならぜひやってみたい」と白石監督からコメントをいただきました。超大作が軒並み続いているなか、最初の監督として手を上げていただけたことは本当に本当にうれしくて、心から感謝しています。これからどんな監督が続くかはまだまだ内緒ですが、出来上がった映画は12月のブルーバード映画祭で発表予定! まずは白石和彌監督×別府温泉、一体どんな映画ができるのか楽しみです!

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